海辺の安全教室

各集落ごとの特性もあるのでしょうが、せっかくいい海や川がすぐそばにあるのに、どういうわけかあまり海遊びやとご縁の少ない屋久島の子ら。

「これはもったいないよなあ」とかねがね思っておりまして過去にもちょっと企画をあげてみたこともあったのですが通らず・・・。それから数年を経て、地元小学校でやっと海辺安全教室と称して、子供らとのイベント。なんか名前が大げさにになっちゃったので自分でもちょっと緊張してみたり(笑)

とにかく、学校のプールを使わせてもらってまずは3回ほどスノーケリングの器材の使い方なんかを練習。

公立学校のプールなどでは、なかなか安全管理上の理由などから、イレギュラーなイベントや器材の持ち込みなどがやりにくい部分もあるようですが、今回は関係各所のご理解、ご協力をいただき、スノーケリング関連機材の持込と使用を認めていただきました。学校関係者はじめ、関係各位に深く感謝いたします。

プールでの到達目標は、間違わず道具が使えること。レースに参加させるわけでもないのでビシビシ鍛えるつもりも毛頭なく、授業って訳ではないので子どもたちの遊びモードを壊さないよう、お手軽な遊びの範囲で危なげなく楽しめればよしってことで・・・。まあ、ちょっとゆるみすぎのきらいもありましたが・・・。(笑)

やってみると、大人にも子供にも、意外と知られていない正しい器材の装着法や使い方。島の子に限ったことではないでしょうが、マスク、スノーケルがホ-ムセンターとかで簡単に手に入るのに、その使い方は全くついてきていない現状。正しく使えば、楽しみが一気に広がる素敵なお道具。されど使い方を間違えば危険度も上がるってのもまた事実。上手じゃなくてもいいんです。目的に沿ってちゃんと使えれば・・・。

そんなこんなで、いざ海でのスノーケリング。

ちょうど「台風の影響が出るかな?出ないかな?」な微妙なタイミング。波も天気も全く問題ないというものの、まさにこのタイミングでじわじわ濁りが始まり台風の接近を実感できちゃうという・・・。

それでも、何のこれしき。事前にしっかり練習をしているので揺れやすい浅場でもスキルの確認だけ済ませれば早々に泳ぎだせるので、練習の成果いきなり発揮!

やっぱり事前学習があると全然違いますね。

泳ぎに覚えのある父兄の方や志戸子ダイビングサービスの中馬さんにバックアップをしてもらいつつ、じゃんじゃん沖へ泳いでいきます。

やれキビナゴの群れだ、カマスの群れだ、ロウニンアジだと大騒ぎしつつ・・・。

顔あげてしゃべってるか、一心不乱に泳ぎまくるか、2極化する子供らの行動に楽しく振り回されつつけっこう岸から離れてみました。

水深は5Mも越え、プールではありえない足の着かなさ。ライフジャケットを着てるというのもあるのでしょうが、怖がる子は全くなし。

水泳で泳ぐのがちょっと・・・。という子もマスクやフィンを使うと心理的に大きな安心感が出てくるようで「怖い」より「楽しい」のほうに気持ちが向き、プールでの苦手意識もどこへやら。「この調子なら全然泳げるじゃん!」な感じに変貌。このまま水泳の授業やったら一気に上達なのになんて考えも頭をよぎります(笑)

濁りでちょっと見えにくかったこともあり、目的のカメには会うことはできず・・・。(カメらしい姿を見たという子もいたのですが僕は見てないんですよ(泣))

 

おもったよりコンディションが下降傾向だったので少し早目に引き上げましたが、それでも普段の海水浴では見ることのないエリアの風景や生き物を見られたようで、父兄の方も結構楽しんでいたようです。

やはり地元とは言え、自宅から少し離れたエリアだったり、あるいは海水浴で行くエリアからちょっと沖とかの海は案外と近くて遠いもの。

できるなら定期的にこんな催しをやってみたいなと思っています。

早目に終わって子供らの元気が有り余っていたので、すぐそばの海水浴場でさらにもうひと泳ぎ。

うねりが少し入りはじめていましたが、波打ち際で転がりまくって遊んでおりました。(笑)