陸上でも水中でも、動物に近づくには、「静かに・・・。とにかく静かに・・・。」が大原則です(もちろん例外もありますよ)
公園なんかで鳥がいっぱいいても、小さい子供が騒々しくバタバタと近づいていくとみんな飛んでいっちゃうでしょ。魚だってまるっきり一緒なのです。
ところがうまくいかないもので、魚と見れば猛ダッシュで近寄っていったり、早く泳ごうとして必要以上にバタバタしたり、おかげで呼吸も「ゼー・ハー・ ゼー・ハー」だったり、水の中で自分の体のコントロールがうまくできなければもう完璧です。ダイバーというのは、えてして、騒々しい子供だったりするので す。
数多くのお客さんを見ていると、特に初心者に限らず、何故か水の中では突然大暴走する人が多いようです。魚に夢中になるのもまあ当然なのですが、スムーズにビタッと止まれない人もかなりいますね。
僕達が、小さい生き物を見せようとするときによくあることなのですが、どっとお客さんが近寄ってきて、もつれ合っていたりするのもよく見かけます。進むこ とはどんな講習でも教えてくれますけども、勢いのついた体をうまいこと停止させたりする方法はあまり教えてくれませんよね。(やってみるとどうってことナ イんですけどね)
魚と友達になるためには、まず、うまい人と一緒にたくさん潜って、自由に進む、止まる、曲がるという、考えてみれば、当たり前のダイビング技術をしっかりと磨くことが大事ですね。
1999年~2002年に書いていたコラムに、加筆、修正をしたものです